「kqtrain.net」ロゴ車両解説【2100形】
(最終更新日
2100形・デハ2101号
製造年 平成10年〜平成13年
製造両数 80両
編成 MTTMMTTM
製造会社 東急車輌・川崎重工
定員 111人(先頭車),120人(中間車)
性能 均衡速度:130km/h以上 加速度:3.5km/h/s 減速度:4.0km/h/s(常用)
解説  2000形に替わる次世代の快速特急・京急Wing号用車両として1998(平成10)年にデビューした車両。関東私鉄の料金不要車両では珍しく転換クロスシート(手動転換は不可能)を採用しているほか、車端部ボックスシートは座面を上げて荷物置場にできる構造となっているなど、空港アクセス運用への対応にも考慮されている。
 車内設備や主電動機などの機器に外国製部品を採用しているのが特徴で
、VVVFインバータ制御装置には発車時の電動機およびインバータ装置から発する磁励音が音階に聞こえることが特徴となっているドイツ・SIEMENS社製、転換クロスシートにはノルウェー・エクネス社などが採用されている。
 平成9年度に2編成(16両)が製造され、平成10年度に3編成(24両)、平成11年度に3編成(24両)、平成12年度に2編成(16両)それぞれ増備された。
 先頭車正面窓下アイボリー塗装のワイパーカバーには形式名(2100)がスリット状の打ち抜き文字で表現されている。これは分割併合時にスリットを通して連結器を見通せるようにしたためで、当初はワイパーカバーに車両番号が表示されていたが、平成10年度に増備された2次車(2117〜2140)は、正面車番スリットが車両番号から形式名「2100」となり、その代わりとして非常扉に4桁の車両番号が貼り付けられる様になった。合わせてクーラーキセ形状の変更、内装では吊革の増設など改良が多岐に渡っている。これに合わせ1次車もスリットの「2100」化・吊革の増設が行われた。
 平成11年度に増備された3次車(2141〜2164)では、正面車号表記を下二桁の斜体文字が非常扉に貼り付けられる形へ変更となり、従来車も同様の表記に変更された。1次車に至っては1年で2回も顔が変わる結果となった。
 平成12年度に増備された4次車(2165〜2180)は、急行灯・尾灯の配置が内外逆になり、従来車も同様の配置に変更された。
 2109編成と2133編成では無線LANによる車内映像配信実験が2004(平成16)年10月から行われ、天井部分に1両あたり2基(4面)の液晶ディスプレイ「トレビジョン」を設置、放送内容はNHKニュース(録画)や京急沿線情報などで、音声はFM波(88.0MHz)で車内に送信され、携帯ラジオで聞くことが可能となっていた。なお、この実験は2009(平成21)年3月を持って終了した。
 2003(平成15)年から行先幕および種別幕のローマ字表記追加が行われ、それに伴い行先幕が白幕化された。2157編成は600形606編成と同様に車体の塗装を青に変更し「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」第2編成として2005(平成17)年に営業運転を開始した。
 発車時の電動機およびインバータ装置から発する磁励音が音階に聞こえることが特徴のドイツ・SIEMENS社製のVVVFインバータ制御装置だが、国産製の機器とは仕様が異なる点が多く、メンテナンス効率化を図ることから2008年度より国産製の制御装置への更新が開始されており、音階を奏でながら出発する姿も過去帳になりつつある。
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